熱帯魚、金魚、メダカなどの飼育で頭を悩ませるのはコケ!
アクアリウムの永遠のテーマであるコケ対策。
管理者自身の手で綺麗に掃除するのが確実な方法ですが、コケを食べてくれる嬉しい生体もいます。
コケの種類によって違いますが、確実にコケを除去してくれる最強の生体はどれなのでしょうか?
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コケ取り生体はコケの種類によって色々といます。
水槽で悩まされているコケの種類によって選んで導入したいけど、どれが一番有効なのか知りたいところ。
私が実際に導入してみて感じたことも添えて、コケの種類と食べてくれる生体を紹介します。
Contents
緑色の糸みたいなコケを食べてくれる生体
水槽を立ち上げたばかりの時や、バランスのとれていない水槽。
まだアクアリウムを始めたばかりの方が多く悩まされる糸状のコケ。
見た目が良くないですし、気が付けばどんどん増えて最悪の場合は水槽内がコケだらけになります。
飼育している熱帯魚がこの糸状のコケに絡まって☆になっていた経験もあるので、早めに手を打ちたいところです。
糸状のコケに困ったら、以下の精鋭たちの出番です。
ミナミヌマエビ
ミナミヌマエビは、非常に安価で手に入り糸状のコケの対策になるとされています。
導入すれば確かに常になにかをツマツマやっていて、糸状のコケにも手を出します。
(エビ・貝)ミナミヌマエビ(10匹)
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ミナミヌマエビのコケ取り能力はどうなの?
体が小さくてそれなりの数(60㎝水槽なら10匹以上)を導入していないと効果がないイメージ。
飼育は特に餌などを与える必要はないので簡単。
知らないうちにどんどん繁殖して増えていきます。
コケ取り能力は正直ちょっと微妙かな。
とりあえず安価なので送料無料のためにちょっとついでに的な購入で試してみるのはいいかも。
ヤマトヌマエビ
こちらも糸状のコケ取りに役立つとして有名な生体。
ミナミヌマエビよりも体が大きく、価格も少し上がります。
(エビ・貝)ヤマトヌマエビ(10匹)
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ヤマトヌマエビのコケ取り能力はどうなの?
ネットでは糸状のコケ取りに大活躍する生体の代表として多く紹介されています。
ミナミヌマエビよりも体が大きく、あっちこっちとツマツマやるので期待はできます。
ただ、導入する数とコケの量とのバランスが取れていないと水草まで数日で丸坊主にされるとの噂もあります。
実際に導入したことありますが、コケの成長のほうが足が速かったせいかあまり思っていたほど効果は感じられなかったかな。
気を付けないといけないことは、エビは水質の変化に敏感だと言われていて、このヤマトヌマエビは特に敏感なように思います。
新たに導入した時や水替えの時は激しく動き回り、あっちこっちバタバタと騒ぎます。
さらに、水質が気に入らないはガンガン脱走していきます。
アクアリウムで飼育する生体で脱走するのは圧倒的にこのヤマトヌマエビが多いです。
水がないところでも普通に虫のように前に歩いていくことができるので、水槽から出てそのままどこかへ歩いて行くみたいで、後日「こんなところで?」ってところで干物になってしまっている姿をよく見受けます。
環境が気に入らなくてコケ取りなんてやってられないんでしょうね。
それともうひとつ気を付けること。
熱帯魚用(特にコリドラス用のタブレット餌)をガンガン奪っていって食べます。
ヤマトヌマエビは、普段は物陰に隠れていながらも、タブレットが落ちてくると素早くかっさらってまた物陰に隠れてヒソヒソと餌をつつきます。
コリドラスはたまたまそこにあった餌を食べるタイプなので、ヤマトヌマエビとコリドラスを混泳させている場合は、全てヤマトヌマエビに盗まれてしまいます。
また、ヤマトヌマエビは雑食なので熱帯魚用の餌を食べるようになるとコケを食べなくなるとの情報もあるので、コケ取り能力を発揮してくれなくなる恐れもあります。
緑色のヒゲのようなコケを食べてくれる生体
こちらも水槽立ち上げ初期段階でバランスが取れていない場合に多く発生するコケで、手遅れになると水槽全体が覆われてしまうほどやっかいなコケ。
特に水草の葉っぱなどを中心に発生して、管理者の手で全て除去するのが非常に困難です。
このコケが発生したら以下の生体たちの出番です。
オトシンクルス
色んなところをなめるようにして動きまわる魚で、水槽壁面や水草の葉っぱの上などにあるコケも吸い取るように食べてくれるようです。
(熱帯魚)オトシンクルス(3匹) 北海道・九州・沖縄航空便要保温
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オトシンクルスのコケ取り能力はどうなの?
水槽壁面にピタッとくっついてみたり、水草の葉っぱの上にちょこんとのってみたりと非常に可愛らしい魚です。
値段も安価ですし、あまり大きくはならないので導入しやすいです。
確かにあちこちなめるように移動していますが、ほとんどじっとしているイメージなので正直コケを食べているかどうかは不明。
ですが、導入した水槽でコケに困らされたことはないのできちんと仕事をしてくれているのかも。
見た目も可愛らしいですし、特に飼育する上で問題になることはないので数匹入れてみるのもいいかもしれません。
サイアミーズフライングフォックス
これも水草の葉っぱなどについているコケを吸い取るように食べてくれる熱帯魚。
体は少し大き目で、価格はやや高くなります。
(熱帯魚)サイアミーズ・フライングフォックス(2匹) 北海道・九州・沖縄航空便要保温
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サイアミーズフライングフォックスのコケ取り能力はどうなの?
導入した経験がありますが、これも正直コケを食べてくれているか不明。
このフライングフォックスは、コケ取り生体として導入しても、通常の熱帯魚としての飼育で気になって仕方がない魚でした。
飼育していけば体がそれなりに大きくなるので、60㎝水槽なら一匹が最適数でしょう。
オトシンクルスと違って、あまり一か所にとどまっていることは少なく、ものすごい速さで移動してあっちこっち動きます。
かなり速いので違う水槽に移すために捕獲するのは困難です。
コケとりよりもその動きが気になって仕方がないといったイメージ。
私の水槽では、勢い余ったせいか水槽からフライング&ダイブしたようで干物のようになって☆になられました。
水槽壁面の緑、茶のコケを食べてくれる生体
餌の与えすぎや光の当たりすぎで発生する水槽壁面のコケ。
きちんと管理しているつもりでもどうしても発生してしまいますし、景観を損なう一番やっかいなコケ。
管理者の手で除去はできますが、パイプのまわりや底床付近など完全に綺麗にするのは困難です。
そんな時に活躍してくれるのは以下の部隊。
石巻貝
水槽壁面のコケ取りには貝類の出番です。
常にナメナメしながら移動しているので、隅から隅までコケを取ってくれます。
(エビ・貝)(B品)石巻貝(15匹) 北海道航空便要保温
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石巻貝のコケ取り能力はどうなの?
これは、水槽壁面だけでなくレイアウト用の岩やパイプなど水に触れているもの全てのコケを取ってくれる優れたコケ取り生体と言えます。
かなり安価ですし、少し多めかなと思うくらいの数を導入してそのままにしておけば数日で水槽内が綺麗になります。
餌を与えたりする必要もなく、勝手に綺麗にしてくれるので優秀です。
例えるなら水槽内のルンバですね!(ルンバは隅までキレイにしてくれないのでルンバより優れてるかも)
デメリットをあげるなら、脱走癖があることと底床の中に潜る性質だということ。
飼育してみた経験上、貝類も水質の変化は嫌がるようですし、熱帯魚と違ってどこからでも外へ出られるので、じわじわと外を目指していつの間にか外へ出ているのをよく見かけました。
ある程度は水がなくても平気なようで、そこそこ遠くまで出かけて戻れなくなったりしているので注意。
いつの間にかいなくなっている場合はどこかへ旅立ってしまったということです。
また、砂やソイルの中に潜る習性があり、どんなところでもそこそこの深さ(数センチ)潜りこみます。
水草をあまり植えていない水槽なら問題はありませんが、水草を隅々まで植えている水槽の場合は注意が必要です。
特に、前景にグロッソなどで草原のようにランナーを張り巡らせている水草の場合、端からひっくり返される可能性があるので導入には向かないと思われます。
私自身、そのような経験はありませんが、あれだけ潜るのであればひっぺがされるだろうなと思ってしまいます。
貝類のコケ取り能力は本当に優れていて、基本的には石巻貝でなくても他の貝類でも効果はあります。
見た目がカッコいいカラーサザエ貝や変わった模様の入ったシマカノコガイなどでも効果があります。
少々値段は上がりますが、見た目と能力を両立させたいならおススメです。
(エビ・貝)カラーサザエ石巻貝(12匹) 北海道航空便要保温
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(エビ・貝)シマカノコ貝(10匹) 北海道航空便要保温
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カバクチカノコガイ
石巻貝よりもひとまわり大きな貝。
その名の通り大きな口で色んなところを舐めまわします。
(エビ・貝)カバクチカノコ貝(2匹) 北海道航空便要保温
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カバクチカノコガイのコケ取り能力はどうなの?
石巻貝でも十分に効果はありますが、このカバクチカノコガイは最強クラス!
体が大きく口も多きい。
その大きな口でガンガン食べてまわる姿は本当に頼もしいくらいです。
水槽壁面についたコケは、初期段階では管理者自身の手でスポンジなどでこすればとれますが、長い間放置していたコケはいくらこすっても取れません。
かなり力を入れても取れないほどにこびりついたコケは、もはやお手上げレベルです。
ですが、それだけ強固にこびりついたコケでもこのカバクチカノコガイが剝ぎ取ってくれます。
さすがにすぐにとはいきませんが、数日程度で本当に綺麗全くなくなるほどです。
しかも導入して放っておくだけで強固なコケがなくなるのですからカバクチカノコガイ様様です。
石巻貝と同じように脱走したり底床にもぐったりもしますが、私はそれだけ強固なコケを食べてくれるなら許せました。
石巻貝が水槽内のルンバなら、カバクチカノコガイは水槽内の激落ちくんです。
黒いハケのようなコケと緑のドロドロしたコケを食べてくれる生体
黒いハケのようなコケは、主に流速の速いところに発生しやすく、頻度は少ないものの一度発生するとどんどん増えるのでやっかいです。
また、意外と固くくっついているので掃除もしにくいです。
黒いハケ状のコケは手で取るしかない?
今のところ、この黒いハケ状のコケを食べてくれる生体はいません。
取るのは大変ですが管理者自身の手で除去しましょう。
流れの速いところに生えやすく、小さなコケがバラバラにあちこちにくっついて生えているので大変ですが、ひとつずつはがしていくしかありません。
また、一度発生するとどんどん増えていくのではがしたあとは水替えをして水槽内に流れるコケも全て除去しましょう。
酢で死滅させることができるとの情報もあるようですが、私が試したところでは何も変化は起きませんでした。
生体を飼育している場合、酢を入れて水質の変化というリスクを与えるくらいなら手で取ったほうがいいと私は思います。
このコケは、どういった環境でどのようなタイミングで発生するかは謎ですが、とにかく早めに取り除くに越したことはありません。
緑色のドロドロしたコケはコケじゃない?
水槽内に緑色のドロドロしたコケのようなものがたまに発生することがあります。
これは、藍藻と呼ばれ、コケの一種とされていますが、性格にはシアノバクテリアと言われる光合成も行う菌類。
さすがにこのバクテリアを食べてくれる生体はいません。
対策としては、スポイトや水替えのホースなどで地道に吸い出して捨てるしかありません。
取り除いたコケは、独特の臭いを放つため、菌類だとよくわかると思います。
シアノバクテリアの発生は、明らかに水槽の状態が良くないことの現れですので、とりあえずは全て除去して、根本から環境を立て直す必要があります。
外掛け式フィルターなどでは、ろ過機内部にも発生していることもあるので確認してみて下さい。
シアノバクテリアが目に見えて現れる時は、すでにその水槽はピンチの状態に近づいているので注意。
毎日観察しているのであれば、底砂の表面などが緑色になってくるのでシアノバクテリアを早めに察知することもできます。
基本的に、水槽が嫌気(酸素不足・無酸素)状態になっているかなりかけていることでおシアノバクテリアが発生してくるので、環境を見直すサインだと認識しましょう。
こうした嫌気状態は、水槽やろ過機に直射日光などの強い光が当たっている場合に起こりやすいので、水槽設置場所を変えるか遮光するかしないと、水槽が腐敗した地獄絵図になるのも時間の問題です。
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まとめ
色々なコケに合わせて生体を紹介してきましたが、結局どれが効果があるのでしょうか?
確かに、コケの種類と生体の組み合わせ、水槽の環境によっても違いますが、明らかに効果のあるものないものがあると私は感じています。
私なりのまとめは以下
・糸状のコケ取り生体
エビが担当と言われているが、ほとんど効果はなくヤマトは問題児!
・ヒゲ上のコケ取り生体
コケを食べているかは不明で、サイアミーズは水槽からフライングする!
・水槽壁面の緑・茶色のコケ取り生体
貝類が非常に効果的!
中でもカバクチカノコガイは文句なし!
・黒いハケのようなコケ取り生体
効果的なコケ取り生体は人間、つまり飼育者自身!
・緑色のドロドロっしたコケ取り生体
こちらもコケ取りは人間で、水槽は腐敗寸前!
とこんな感じ。
あれだけコケを食べてくれると噂されるヤマトヌマエビですが、私が試したところではあまり効果はえられませんでした。
ヤマトといい、サイアミーズといい、コケ取り目的で入れても違うことが気になって仕方がないので個人的にはあまりおススメはしません。
ということで、コケ取り生体の最強はもちろんあのお方!
カバクチカノコガイ
ということで決まりです!
あくまで個人的な見解ですが、最もやっかいな水槽壁面の強固なコケを自動的に隅々まで除去してくれるのですから、最強の称号を与えてもいいかなと思います。
もし、水槽壁面のコケが取れなくて困っている場合。
また、コケをいちいち手で取るのは面倒くさい場合、騙されたと思ってカバクチカノコガイを導入してみて下さい。
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