熱帯魚の飼育の正しい知識!先入観は捨てないと必ず失敗する!

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熱帯魚を飼育しようとする場合、まずは焦って完璧に揃えようとするよりも、じっくり進めて環境を作り上げていくというスタンスで取り組めば失敗は少ない。

特に日本では、昔から、夏といえば金魚を飼育というイメージも強く、魚を簡単に飼育できるように感じるが、実際はそう簡単にはいかない。

夏、金魚鉢、金魚という形のイメージが強く、キレイだからやってみたい!と思う方も多いでしょうが、実際に、真夏に金魚鉢に金魚を入れて飼育しようとしても、恐らく三日もあれば死んでしまう。

実際に、夏祭りの金魚すくいでもらってきた金魚を飼育してみようと、水槽を買ったはいいが、一週間で死んで、水が腐り、悪臭を放って結局片付けが大変だった・・・なんて経験をされた方も少なくはないと思います。

まず、そういった失敗をしてしまう原因として、いつからか、どこからか昔から言われている間違った知識が頭の中にあり、簡単に飼育できるものだと勘違いしてしまう。


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Contents

勘違いから生まれる失敗!イメージは間違いだらけ!?

熱帯魚飼育を始める前に、よくある勘違いと失敗例をいくつか挙げてみる。

・小さな水槽を買ってしまう

これは、夏休みなんかにホームセンターなどで毎年のように見る光景。

子供が飼いたいと言って水槽を買いにきて、母親が「このくらいでいいのよ」と極端に小さい水槽にしようとする。

これがまず最初の失敗。

結論から言うと、魚の飼育は水量が多い、水槽が大きければ大きいほど、水替えや掃除は大変になりますが、その分、水が腐って魚が死んでしまうリスクは低く、失敗はしにくいです。

魚は、金魚、メダカ、熱帯魚などの種類に関わらず、元々は大きな水の塊の中。

川、海、池などで生息しています。

その中で、餌を食べたりお○っこをしたり、う○ちをしたり・・・。

大自然の中で悠々と解放的に過ごしているのですが、それを小さな水槽・・・わずか10センチ四方くらいの少ない水の中に閉じ込めておくとどうなるのか?

考えてみてください。

人間は、ほとんどの方は、トイレ、お風呂、寝室などが完備したところで快適に暮らしています。

たとえそれを取り上げられても、大きな大自然があればなんとか生きていくことも可能です。

それを、わずか二畳くらいの窓も扉もない部屋に閉じ込められて、食事もお風呂も排泄もその中で全て行うとしたらどうでしょうか?

半端じゃないストレスを感じることはもちろん、その中から出ることもできなければ、排泄物の処理や、換気すらできない状況では生きていけませんよね?

魚だって同じです。

自分では外に出ることはできず、その上、狭い水槽の中に自分の排泄物はたまって行くばかり。

夏場となれば、水温があがり熱くてもどうにもできません。

金魚鉢を夏場の縁側に置いておくなどは、もはや拷問です。

人間で考えても、暑い真夏にガラス張りの二畳の部屋に閉じ込められている状態です。

耐えられるわけないですよね?

水槽も水量が多ければ、水温の変化もゆっくりですし、水が腐る(排泄物がたまり過ぎて有害物質が発生する)までにも時間余裕があります。

ですが、魚の数が増えればその分水槽も大きくしなければならないことも理解しておきましょう。

部屋が狭いのに、大人数で閉じ込められると考えればわかると思います。

まずは、どのような魚をどのくらいの数で飼育したいのか?

その魚はどのくらい大きくなるかなど、しっかり調べた上で水槽のサイズを決定することが大切です。

・酸素を入れればいい

これも、よく勘違いされてる方が多いのですが、水槽に入れてあるいわゆる「ぶくぶく」ってやつ。

あれで酸素を水の中に溶かしている。
そうしないと魚が息ができないから死んでしまう。

観賞魚を飼育したことのない方のほとんどの方は必ずそう言います。

間違ったことではないのですが、まず、酸素を溶かしてることが、魚の生死を左右する要因だというのは少し違います。

観賞魚の飼育で初期に失敗するそのほとんどの原因が、水質悪化、水の中に生体に有害な物質がたまり過ぎて、生きていける環境ではなくなり、弱い者から命が尽きていくことがほとんどです。

たしかに「ぶくぶく」はあったほうがいいのは間違いないのですが、「ぶくぶく」を入れていないから死んだ、「ぶくぶく」を入れているから生きていける、ではないことを知っておいて下さい。

観賞魚の健康はとにかく水質、人間でいえば大気の状態のようなもの。

狭い密室で、煙がもくもく出ていて、換気もできなければ、長くはいきられませんよね?

それと同じことで、水質が悪化していく以上は、いくら酸素を供給しようと、有害な物質はなくならないので、環境は改善されません。

まずは、水質がどれだけ重要か、どのように水質を保てばいいのか、しっかり勉強し、知識をつけてから取り組みましょう。

・掃除をしないといけない

これは、間違っているわけではなく、むしろ正解です。

では何が勘違いなのか?

他の事項でも述べたように、観賞魚の飼育は水質が重要です。

水質は、人間でいえば大気の状態。

密室の状態で、空気が汚れてきたら、換気をしてあげればいい。

つまり、水槽の水替えをしてあげればいいわけです。

実際に、金魚の飼育で、週に一回水槽をひっくり返し、しっかり掃除をして、カルキ抜きした水を入れてまた金魚を戻す、といったやり方で、かなり長い年月の間、金魚飼育に成功している方も多く見られます。

このイメージが、観賞魚飼育→水槽掃除をしないといけない、というイメージを植え付け、それが面倒だから水槽も小さいものを選んだりしてしまうわけです。

どんな観賞魚でも、水質が悪化した場合、たまった有害物質を外に出してやればいいわけで、水替えをすれば、大体のことは解決できます。

しかし、金魚のように、水槽を全てひっくりかえして、ゴシゴシ洗って、ぬるぬるしたところを磨いて、なんてやり方に、全ての観賞魚が対応できるわけではありません。

仮にもし、熱帯魚飼育でも同じような管理方法をしていては、数回はうまくいっても、そのうち耐えられなくなった個体は弱っていってしまいます。

たとえ生き延びたとしても、小さな熱帯魚にとっては、水換えは精神的、身体的ストレスがかかり、寿命を縮める原因にもなります。

できることなら、水質を適正に保ちながら、尚且つ静かに魚たちの生活を見守ってあげることが理想です。

そのためにも、正しい知識と適正な管理方法を身に付け、人間の心を癒してくれる観賞魚と長い付き合いが出来るよう努力しましょう。

と、大体おおまかに、勘違いから生まれる失敗はこういったものが多いと感じます。

まずは先入観を捨て、新しいことに挑戦するのだという意識を持って、ゼロから正しい知識を身につけていきましょう。

最初に失敗しないために

水槽環境はすぐには完成しないもの。

水槽サイズ、管理方法などにもよりますが、立ち上げた最初の日から1~3ヶ月の期間で環境は安定していくものです。

水を綺麗にしてくれる濾過バクテリアの働きが活発になり、魚や水草が環境に慣れるまでには、ある程度の時間が必要ということです。

完成を急ごうとすると、水槽という限られた空間では無理が生じ、そこで生活しなければならない生き物たちにとっては負担となります。

水槽をセットした日から魚のために何をしてあげられるか、何をすべきなのかを探っていくのも、アクアリウムの楽しみの第一歩と言えます。

魚を導入する時のコツ

魚を沢山導入しようと計画している時は、いっぺんに導入せずに、数回に分けて導入しましょう。

例えば、最終的に50匹の魚を飼育しようとする場合、不安定な水槽環境でいきなり50匹を導入することはあまりおすすめできません。

完成を急いで一気に50匹を導入するよりも、2~3日おきに10匹ずつ5回にわけて導入する方が、将来的に良い結果を得られると思います。

水温の管理

魚は変音動物であり、生活している水の温度がそのまま体温になります。

アクアリウムという限られた空間において、水温は常に一定に保つことが基本となります。

四季のある日本では、冬は保温器具、夏は冷却器具が観賞魚用として多く流通しています。

水温計は水槽を見るたびにチェックする習慣をつけておくと良いでしょう。

例えば一日のうち、朝と夜とで2~3℃の差が出るような環境や、
水換え作業の前と後とで異なる水温になるような管理方法は、魚にとって生活しづらいと言えます。


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季節別対策

・夏

熱帯魚にとっては厳しい環境です。
設置場所にもよりますが、水温が30℃を超えてしまうケースも少なくありません。

気化熱を利用して水温を下げる冷却ファンや水槽用クーラーを使用して水温を一定に保ってあげましょう。

・冬

水温管理は比較的容易で、ヒーターなどの保温器具を用いて、水温を一定に保つのが一般的です。

水質の管理

アマゾン川が弱酸性の軟水であることは広く知られています。

自然の環境は一般的に安定していますが、水槽という限られた空間では、水質が変化しやすく、水質の急変は魚にとっては死活問題となります。

適正な水質を維持することが大事です。

水質検査の第一歩が、pH(ペーハー)測定です。

pHは酸性・中性・アルカリ性に分かれます。

自分の管理している水槽のpHを定期的に測定し、数値をメモしておきましょう。

水道水のpHをチェック

魚を迎え入れる前に、必ず自宅の水道水のpHをチェックしておきましょう。

地域や水道局などによって違いがありますが、中性のpH7.0の水道水を新しい水槽にいれておくと、翌日にはpH7.3くらいになります。

これは、水道水に含まれている二酸化炭素が空気中へ逃げていくためで、そのぶんpHはアルカリ性の方向へ傾きます。

もし水槽をセットした日に魚を導入してしまうと、魚たちはpHの上昇に適応できずにコンディションを崩し、最悪の場合は死に至ることもあります。

とにかく、いきなり感性を目指すのではなく、じっくり時間をかけて完成へ近づけていくという意識で取り組みましょう。

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