日本全国各地の小川や水田に生息し、古くから日本人に親しまれているメダカの飼育方法を紹介します!
初心者の方でも簡単にできるようわかりやすくまとめていますので、これから飼育を始める方は目を通してみてください!
スポンサーリンク
ひとことにメダカといっても、現在では様々な改良品種が生み出されて観賞価値が高まってきています。
また、メダカ飼育は比較的容易で寒さや暑さに強いため、特別な設備や管理を必要とせずにそのまま越冬することもできるので、観賞魚の中でも初心者向きともいえます。
夏になると、常時水が張ってある容器の中にはボウフラが沸いてくることがありますが、メダカはボウフラを好んで食べてくれるので、屋外の鉢の中でも飼育することもあります。
楽しくメダカの飼育ができるように、正しい知識を頭に入れておきましょう。
Contents
必要な器具を揃えよう!
飼育するために必ず必要な準備ですので、いきなりメダカを購入するのではなく、事前準備をしっかりとしておきましょう。
水槽・容器
メダカを飼育する場合の容器の大きさの選定基準は、だいたい一匹あたりの水量を1リットルと換算して決めるといいでしょう。
もちろん、それ以上の容量を選ぶことには問題はありませんが、それ以下というのは飼育を困難にさせるだけですので避けましょう。
逆に、あまり大きな容器が置けない、準備できないという場合は飼育数を減らすしかないということになります。
水量を多めにしておくことは、急激な水質の悪化を緩和し、長い間飼育環境を良好に保つことができるので結果的に管理者の負担も減ります。
設置場所に関しては、昼夜で極端に気温差の激しい場所や、人の出入りが激しい場所、テレビや電気製品の近くに設置することは避けてください。
砂・泥
砂や泥を入れることにより、バクテリアは繁殖してろ過装置らしでも水をキレイに保つことができます。
ビオ専用の泥や、吸着質の砂利や砂などもありますので、好みのものを選んで入れておきましょう。
水草・浮草
水草や浮草は、メダカが繁殖する際に産卵の場所として使ったり孵化した稚魚が隠れたりする場所として役立ちます。
また、バクテリアだけでは分解することのできない硝酸塩を吸収してくれる働きもありますので、可能なら入れておきましょう。
特にメダカ飼育では「マツモ」「ホテイアオイ」あたりがおすすめです。
塩素中和剤(カルキ抜き)
家庭の水道水には消毒用の塩素が微量に含まれています。
人間の体には特に害はありませんが、観賞魚には大きなダメージを与える場合があります。
水替えのの際には必ず必要になるので、いつでもすぐに塩素抜きができるように用意しておきましょう。
餌
餌はメダカ専用のものをひとつ準備しておけば大丈夫です。
ただし、餌を与えすぎると、食べ残しによる水質悪化を招きますので頻度は少なめに、最低限の量だけを与えるようにしましょう。
万が一あげすぎてしまった場合は、餌を食べきった後に水替えを行いましょう。
各器具を設置しよう
事前に必要な器具を揃えたら、いよいよ飼育するための準備にとりかかります。
ここでも、焦らずにきちんとした手順を守って失敗しないようにしましょう。
1.水槽・容器を洗う
購入したばかりの容器は綺麗な状態ですが、中にはホコリや砂などが付着している場合があります。
洗剤などは使用せずに水道水で流しながら軽く洗いましょう。
砂や石、ビー玉などを入れて飼育したい場合はこの時に一緒の流しておきましょう。
ソイルや泥を使う場合は当然洗うことができませんので洗わないでください。
2.砂・石・ビー玉を設置する
洗った砂・石・ビー玉を容器の中に設置してみましょう。
ここで自分の好きなように並べて色々と試して納得のいく状態にしておきましょう。
後から配置を変えようとしても、飼育しているところを手を入れることになってしまうので、メダカたちにもストレスを与えてしまいます。
水を入れる前の段階で配置を決めて、その後からは極力触らないで済むようにしましょう。
3.塩素(カルキ)抜きをする
家庭の水道水に含まれている塩素は、体の小さな観賞魚たちには非常に有害です。
塩素は水が空気に触れている状態だと自然に抜けていきますので、水道水をバケツなどにためて一日~二日程度放置しておくことで自然に抜けてくれます。
水道水をすぐに飼育水として使用したい場合は、塩素中和剤(カルキ抜き)を添加することですぐに抜くことができます。
この時にスムーズに手順を進めるためにも、塩素中和剤は必須となります。
4.容器に水を注ぐ
塩素を完全に抜いた水を容器の中へ注ぎましょう。
この時の注意点は、勢いよく水を入れたり、一か所から注ぎこんだりすると砂や泥が舞い上がって水が濁ってしまいますし、せっかく設置したレイアウトも崩れてしまうことがあるので、できるだけゆっくりと流れが起きないように注ぎましょう。
強い水流が起きないように注ぐコツは、砂や泥の上にビニール袋などをしいて注いだ水が直接当たらないようにすれば濁りにくくなります。
購入した砂が入っていた袋を使用するのが手順としてはスムーズです。
他にはキッチンペーパーや新聞紙などでも代用はできますので、とにかく底砂の上に何かを敷いておけば楽に注げます。
5.水草・浮草を入れる
アナカリスやマツモなどは水面に浮かべておくだけで育ちますので、浮草と同様に浮かべておきましょう。
アヌビアスやスイレンなどの根をはるタイプは砂の中に挿入しましょう。
6.その他設備の設置
他にもフィルター・ろ過器・照明などを準備している場合はこの段階で設置しましょう。
設備の設置はここまでで、生体を導入するのは最後になります。
くれぐれも最初にメダカを投入することだけは避けてください。
ここから慎重に水合わせをし、メダカを容器に放つ段階へと進みます。
ここで失敗するとすぐにメダカたちは力尽きてしまうので、しっかりと時間をかけて確実におこないましょう。
7.メダカを容器に入れる
いよいよメダカを容器の中へ導入する段階になりますが、間違ってもそのままメダカを飛び込ませるようなことだけは避けましょう。
いくら丈夫でタフなメダカといっても、急激に水質や水温が悪化すれば大きなストレスになってしまいますし、それだけでショックを受けて動かなくなってしまうこともあります。
また、水質が変化した場合はチョロチョロと動き回って落ち着きがなく、環境が合わない場合は容器から飛び出してしまうこともあるくらいです。
きちんと時間をかけて慎重に水合わせを行っていき、ゆっくり容器へと移していくことが失敗しないためのコツです。
水合わせをする
メダカが新しい環境へとスムーズに移行するために非常に大切な工程ですので、焦らずに時間をかけて水合わせを行います。
①水温を合わせる
購入してきたメダカは袋に入った状態なので、そのまま新しい容器の水の中に入れます。
水に浮かべた状態で30~60分程度そのままの状態にしておき、袋の中の飼育水と容器の中の水と水温を合わせます。
②水合わせを始める
水温合わせが終わったら、次は水合わせをゆっくりと行っていきます。
袋の水をバケツなどの容器に全て移し替えます。
バケツの水を三分の一程度捨て、捨てた分と同じくらいの量の水を飼育する容器に入っている容器からとってバケツへ入れます。
この時、勢いよく水を入れるのではなくゆっくりと入れることでメダカにストレスなく水合わせを行っていけます。
こうすることで、新しい水の水質にメダカが徐々に慣れていきます。
この作業を一定間隔で3~4回程度繰り返し行います。
完全に水が入れ替わり、新しく飼育する容器の水に変わったと判断するくらいで水合わせは終了です。
この時、メダカの動きなどをよく観察しておきましょう。
あちこち泳ぎまわったりして落ち着きがない場合はまだ水に慣れていない状態です。
そういった場合は、特に何かする必要はありませんので、水に慣れるまでそっとしておいてあげましょう。
容器を揺らしたり、頻繁にのぞき込んだりすることもメダカにとってはストレスになるのでしばらくはそのままにしておくほうが無難です。
③メダカを導入する
水合わせが終わったらゆっくりと飼育容器へ水と一緒にメダカを放ちましょう。
この時も当然ゆっくりと注ぎ込み、メダカにストレスを与えないことが大事です。
導入してすぐには異常がなくても、しばらくしてから元気がなくなったりすることもあります。
とにかくメダカにストレスを与えないよう意識して行いましょう。
メダカに飼育・管理について
メダカを無事導入することができたら、あとはいよいよメダカライフのスタートです。
飼育上の管理は手間がかからずにトラブルが少ないに越したことはないですが、どうしても少しの手間はかかってしまうものです。
メダカ飼育でのポイントをしっかりとおさえて、飼育者の負担にならないように、メダカのストレスにならないようにうまくバランスをとりながら観賞魚飼育を楽しみましょう。
水質の管理
メダカは基本的に弱アルカリ性~中性の水質を好む魚です。
水質の悪化や低温にも非常に強いため、病気にかかったりしない限りは誰でも問題なく飼育できます。
特に何かをおこなって水質調整する必要はありませんが、水量が少なすぎたり、餌をやりすぎたりすると急激な水質悪化を招いてしまうのでそこらへんには注意が必要です。
また、強い水流には弱い傾向にあるので静かな場所で流れのない環境で飼育してあげましょう。
スポンサーリンク
餌やり
水槽・容器を設置してからすぐは餌を与える必要はありません。
1日か2日程度経過してから、少量の餌を与えましょう。
その後は、1日に1~2回程度、メダカが全て食べきるくらいの量を目安に与えてください。
過剰に餌を与えてしまうと、食べ残しが飼育水内でに残ってしまい、水質を急激に悪化させてしまう原因となります。
必ず食べきる量を与えることを守りましょう。
飼育水の水替え
餌の食べ残しやメダカの糞によって水質が悪化してしまうことがあります。
週に一回程度は飼育水とメダカの様子を見て、必要だと判断されれば水替えを行いましょう。
ただ、急な水質の変化には弱い傾向があるので、長期間開けてから大量の水替えを行うのではなく、数日~一週間程度で定期的に少量ずつ水替えを行う方法がより安全と言えます。
また、過度な水替えは容器内で発生しているバクテリアをも排出してしまいますし、水道水を直接入れるとメダカにストレスを与えるだけでなく、バクテリアも消滅させてしまうことになるので、注意してください。
水替えの目安として
・数日~一週間程度の間隔
・水量は飼育水の1/3~1/4程度
・新しい飼育水は塩素抜きをしておく
この三つを頭に入れておきましょう。
繁殖させる
まず、繁殖を狙うのであればメダカの雌雄の判別方法を知ることが必要になります。
背びれに切り込みのようなものがあり、尻びれの幅が広くなっているのがオス。
これらの特徴が見られないのがメス。
ということからオスかメスかを判断することができます。
これら雌雄を複数飼育していると、そのうち繁殖行動が見られるようになります。
産卵する場所として、水草や浮草、ホテイアオイなどを浮かべておくと、茎や根の部分に卵を産み付けます。
産卵された卵はそのままにしておいても孵化させることは可能ですが、生まれたばかりの稚魚は親魚に簡単に食べられてしまうので、別の水槽やぷらけーすなどの容器に隔離しておいたほうが生存率が上がります。
水温によって多少の誤差はありますが、1週間~10日程度で卵が孵化します。
稚魚の餌は、市販の人工飼料を細かくしたものを与えておけば問題なく育ちます。
あとは、徐々に大きくなるにつれて餌を大きくしていき、成魚になったら親魚たちのいるところへ仲間入りさせてあげましょう。
ただ、稚魚を隔離している容器では水質が悪化しやすく、常に新鮮な水と入れ替えていないと稚魚はすぐに死んでしまうので注意してください。
まとめ
以上がメダカの簡単な飼育方法です。
設備の準備から飼育・繁殖までの知識をまとめてみましたが、やはりどんな趣味でもしっかりと楽しむためにはまずは知識を情報です。
いきなりメダカを飼ってきても失敗してしまうことが多くありますので、事前に勉強しておき、メダカライフをより長く楽しめるようにしましょう。
スポンサーリンク